エアコンの取り付け工事で多い3つのトラブル「追加費用・水漏れ・保証」のクレームはどこに言えばいい?


この記事は、横浜市周辺でエアコンの交換を考えている方や、工事後の水漏れ・追加費用・保証対応で困っている方に向けた内容です。トラブルが起きたら、自分だけで対処しようとせず、写真や書類をそろえて契約先に連絡するようにしましょう。


家庭用のエアコンと聞くと、壁の上部に付ける「壁掛形」を思い浮かべる方が多いでしょう。一方、天井埋込形・壁埋込形・床置形(それぞれ下記画像参照)などは「ハウジングエアコン」と呼ばれます。1台の室外機で複数の室内機を動かすマルチエアコンもあります。

壁掛形とハウジングエアコンの違い

日本冷凍空調工業会によると、ハウジングエアコンは住宅に合わせて設置する空調設備として紹介しています。壁掛形よりも建物との関係が深いため、交換前には配管・電源・天井や壁の状態・室外機との組み合わせなどの確認が必要です。

ここからは、エアコン工事でトラブルになりやすい3つの点と、困ったときの対応を順を追って解説します。

エアコン工事では、どんなトラブルが起こる?

エアコン工事で起こり得る3つのトラブル

3つのトラブルは、「追加費用」「水漏れ・冷媒漏れ」「保証や責任」です。工事前の確認と、問題が起きたあとの記録が解決に役立ちます。

困りごと 主な状況 考えられる背景 最初の確認
追加費用 当日に別料金を
提示された
配管や電源の状態が
現地で分かった
見積書と
追加工事の条件
水漏れ・
冷媒漏れ
水が出る、
冷暖房が効きにくい
排水、配管、汚れ、
製品部品など
場所、日時、型番、
運転状況
保証・責任 どこへ連絡するか
分からない
販売、工事、製品の
窓口が違う
契約先と
2種類の保証書

同じ水漏れでも、工事だけが原因とは限りません。まず状況を記録し、点検で原因を確かめてから、相談先や費用負担を整理しましょう。

見積もりより工事費が高くなるのはなぜ?

追加工事が分かるまでの流れ

壁や天井の中にある配管は、外から見ただけでは状態が分かりません。現地調査や古いエアコンの取り外し後に、追加工事が必要だと分かる場合があります。

ただし、理由や金額の説明がないまま作業が進むと、「その費用は聞いていない」というトラブルになります。追加工事は、作業を始める前に内容と金額を確認することが大切です。

追加費用では、どんな行き違いが起きる?

たとえば、次のようなケースがあります。

  • ・工事当日に追加料金を提示された
  • ・基本工事に含まれると思っていた作業が別料金だった
  • ・古い配管を再利用できず、交換費用が必要になった
  • ・隠ぺい配管への対応費用が見積もりに入っていなかった
  • ・配管延長、室外機の架台、電源工事などの内訳が分からなかった

追加工事そのものが問題とは限りません。大切なのは、「何のための工事か」「いくらかかるか」を、依頼者が作業前に判断できることです。

ハウジングエアコンで追加工事が必要になる理由

ハウジングエアコンでは、「隠ぺい配管」が使われていることがあります。隠ぺい配管とは、冷媒配管や排水用のドレン配管を、天井裏や壁の中に通す方法です。

古い配管をそのまま使えれば、天井や壁を大きく開けずに交換できる可能性があります。ただし、どの家でも再利用できるわけではありません。

世界のダイキンでは、配管の汚れや劣化が大きい場合、より太い配管が必要な機種へ替える場合などは、配管の交換や新設が必要になることがあると説明しています。

再利用できる条件は、メーカーや機種によって違います。たとえば日立グローバルライフソリューションズは、日立製エアコンの条件として、配管の厚さと配管径を挙げています。他社製品にも同じ条件が当てはまるわけではないため、交換する機種の据付説明書を確認してください。

型番・設計図・以前の工事記録・室内機・室外機・点検口・分電盤の写真は、工事前でも確認できます。一方、配管の傷みや汚れ、天井裏の作業スペースなどは、現地調査や取り外し後でないと分からない場合があります。

マンションでは、管理規約によって工事前の申請が必要なこともあります。国土交通省のマンション標準管理規約(単棟型)も、工事の事前申請や承認の考え方を示しています。実際の手続きは、お住まいのマンションの管理規約で確認しましょう。

追加費用を提示されたら、どう対応する?

工事当日に追加費用を提示されたら、すぐに作業を進めてもらう前に、次の順番で確認します。

  1. 追加工事が必要な理由を聞く
  2. 工事項目、数量、単価が分かる明細をもらう
  3. 最初の見積書や注文書と比べる
  4. 追加工事をしない場合の影響や、別の方法がないか聞く
  5. 合意した内容を見積書やメールに残す
  6. 解決しない場合は、契約先や消費生活相談窓口へ相談する

国民生活センターは、エアコン修理の料金トラブルについて、作業前に原因・作業内容・費用を確認し、納得できないときは説明を求めるよう案内しています。取り付け工事でも、作業前の確認と記録が大切です。

支払いを断れるか、契約を解除できるかは、契約内容や工事の進み具合によって変わります。自分だけで決めず、見積書や連絡記録をそろえて相談してください。

天井や壁から水が漏れたら、まず何をすればよい?

エアコンの水漏れで考えられる原因

まずエアコンの使用を控え、床や家具がぬれないようにしてください。次に、水が出た場所や日時を写真・動画で残し、自分で分解せずに点検を依頼します。

水漏れの原因には、工事、汚れや詰まり、製品部品などがあります。見た目だけで「施工不良」と決めつけないことも大切です。

水漏れは、なぜ起こる?

エアコンは、冷房や除湿で出た水をドレンパンで受け、ドレン配管から外へ流します。ドレンパンは水を受ける皿、ドレン配管は水を外へ流す管のことです。この流れが止まると、室内機や天井、壁から水が出ることがあります。

原因の種類 考えられること 確認すること
工事に関係 ドレン配管の傾き、折れ、
接続、断熱など
設置直後からの症状、
施工記録
使用・経年変化 ほこり、異物、
排水口の詰まりなど
清掃履歴、使用期間、
屋外排水口
製品部品 ドレンパン、ポンプ、
センサーなどの不具合
エラー表示、
メーカー点検

日本冷凍空調工業会は、据付けの不備が水漏れ、感電、火災の原因になると注意しています。一方、ダイキンは、屋外排水口の障害物や、排水経路の詰まり・折れ曲がりも原因として挙げています。

天井埋込形や壁埋込形では、点検口からの確認や、天井・壁の一部を開ける作業が必要になる場合があります。開ける前に、元へ戻す範囲と費用も確認しましょう。

冷房が効かないのは、冷媒漏れが原因?

冷媒漏れは原因の一つですが、「冷えにくい」という症状だけでは判断できません。冷媒とは、室内機と室外機の間を回り、熱を運ぶ物質です。

フィルターの汚れ、設定温度、外気温、部屋の広さ、センサーや基板などが関係する場合もあります。冷媒漏れを調べるときは、配管の接続部、フレア加工、フレアナットの締付け、配管の傷などを専門業者が確認します。

フレア加工とは、銅管の先を広げて接続する加工です。日本冷凍空調工業会は、フレアナットを決められた方法で締め付けるよう案内しています。締め過ぎが、時間の経過後に冷媒漏れの原因になる場合もあります。

冷媒の補充や配管の締め直しは、自分で行わないでください。NITEも、取り付け、取り外し、修理は販売店やメーカーへ相談し、専門業者へ依頼するよう注意を呼びかけています。

水漏れや効きの悪さが起きたときの手順

  1. 水が出た場所、運転モード、設定温度、発生時刻を確認する
  2. 使用を控え、容器や布で床・壁・家具への被害を抑える
  3. 水がコンセントや電気部品の近くにある場合、焦げ臭い場合、煙が出た場合は、運転を止めて販売店・施工会社・メーカーへ連絡する
  4. 水漏れ箇所、室内機、天井、壁、床、家具を写真や動画に残す
  5. 型番、設置日、施工会社、症状が出た日時、エラー表示をメモする
  6. 自分で分解せず、施工会社または専門業者へ点検を依頼する
  7. 原因、修理範囲、内装を直す担当を、できるだけ書面で受け取る
  8. 家や家具に損害がある場合は、写真と修理・清掃の見積書を残す

高い場所や天井裏をのぞいたり、配管を外したりするのは危険です。安全に見える範囲を超える確認は、専門業者へ任せてください。

不具合は施工会社とメーカーのどちらに連絡する?

エアコンの不具合が起きたあとの連絡先

設置してすぐの不具合や、工事した場所の問題は、まず契約書に書かれた販売会社・工事受注会社へ連絡します。製品本体の故障が疑われるときは、メーカーへの相談が必要になる場合もあります。

マンションの共用部分や建物そのものが関係する場合は、住宅会社、リフォーム会社、管理会社、管理組合にも確認してください。

連絡先が分かりにくいのはなぜ?

エアコンを売った会社、工事を受けた会社、実際に作業した下請け業者、メーカーが、それぞれ別のことがあるためです。新築やリフォームでは、建築会社も関係する場合があります。

「製品保証」は、主にエアコン本体の不具合を対象とします。「工事保証」は、主に施工した部分を対象とします。ただし、対象範囲、期間、対象外になる条件は、会社や契約によって違います。

たとえばパナソニック テクノサービスの修理規約では、施工などが原因の故障・損傷は、保証期間内でも有償になる場合があるとしています。また、施工が原因と思われる場合は、販売店、工事店、住宅会社へ相談するよう案内しています。

これはパナソニックの規約の例です。他社製品も同じとは限りません。手元の製品保証書と工事保証書を確認しましょう。

症状ごとの最初の相談先

症状・問題 最初の相談先 用意するもの
設置直後の水漏れ 契約した販売会社・
工事受注会社
見積書、施工日、型番、
写真・動画
冷暖房が効きにくい 販売会社・施工会社
必要に応じてメーカー
型番、保証書、
エラー表示、発生条件
天井・壁の損傷 工事受注会社
必要に応じて管理会社
施工前後の写真、
補修見積書
見積額と請求額が違う 契約書に書かれた
契約先
見積書、注文書、明細、
連絡記録
保証対応を断られた 保証書・契約書に
書かれた窓口
製品保証書、工事保証書、
点検結果

まだ原因が分からないときは、まず契約先へ連絡し、設置日、症状が出た時期、運転状況、異常がある場所を伝えます。そのうえで、施工会社とメーカーのどちらが点検するかを決めてもらいましょう。

保証対応が進まないときはどうする?

  • 契約書、見積書、注文書、製品保証書、工事保証書を確認する
  • 自分がどの会社と契約したのか確認する
  • いつ、誰に、何を伝え、どんな回答を受けたか記録する
  • 電話だけでなく、メールや問い合わせフォームでも内容を残す
  • 点検した人に、原因と対応できない理由を書面で出してもらう
  • 天井や壁を開ける場合は、誰が手配し、費用を負担する予定か確認する
  • 解決しない場合は、消費生活相談窓口や専門家へ相談する

消費者庁の消費者ホットライン188へ電話すると、近くの消費生活センターなどを案内してもらえます。横浜市に住んでいる方は、横浜市消費生活総合センターにも相談できます。

相談すれば必ず無料で修理できる、損害賠償を受けられる、契約を解除できるというわけではありません。書類や写真をそろえ、事情を具体的に伝えることが大切です。

ハウジングエアコンの工事の前は何を確認する?

エアコン工事前のチェックリスト

工事前に確認したいのは、基本工事の範囲、追加費用が出る条件、配管を再利用できる条件、保証の窓口です。次の項目を、見積書や打ち合わせ記録と照らし合わせてください。

  • 古い機種と新しい機種の型番を業者へ伝えた
  • 現地調査をしてもらった
  • 基本工事に含まれる作業を確認した
  • 追加工事が必要になる条件と単価を確認した
  • 冷媒配管とドレン配管を再利用できる条件を確認した
  • 配管を再利用できない場合の方法と費用を確認した
  • 天井・壁を開ける範囲と、元へ戻す範囲を確認した
  • 電源、分電盤、専用回路について確認した
  • 製品保証と工事保証の対象・期間・窓口を確認した
  • マンションの管理規約や工事申請を確認した
  • 施工前後の写真を残す方法を決めた
  • 不具合が起きたときの連絡先を確認した

当日にならないと分からない条件がある場合は、「追加工事は、作業前に説明と見積もりを受けてから決める」と打ち合わせ記録に残しておきましょう。

ハウジングエアコン工事の疑問Q&A

見積もり後に追加工事費がかかることはありますか?

はい、あります。現地調査や古いエアコンの取り外し後に、隠れていた配管の状態が分かることがあるためです。ただし、作業前に理由、工事内容、金額、ほかの方法を確認し、合意内容を残しましょう。

隠ぺい配管は必ず再利用できますか?

いいえ、必ず再利用できるわけではありません。配管の太さや厚さ、傷みや汚れ、新しい機種との組み合わせを確認し、メーカーの条件に合うか判断します。

天井から水が漏れたら施工不良ですか?

水漏れだけでは施工不良と決められません。ドレン配管の状態だけでなく、汚れや詰まり、ドレンパンやドレンポンプの不具合も考えられます。写真を残し、点検を依頼してください。

冷房が効かない場合は冷媒漏れですか?

冷媒漏れは原因の一つですが、症状だけでは判断できません。フィルター、設定、外気温、センサー、基板なども含めた点検が必要です。

工事後に壁や天井が傷ついたら、誰に連絡しますか?

まず、契約書に書かれた販売会社または工事受注会社へ連絡します。施工前後の写真を見せ、エアコン工事と内装補修を誰が担当するか確認してください。マンションの共用部分に関係する場合は、管理会社・管理組合にも連絡します。

メーカー保証で工事不良も直してもらえますか?

メーカー保証と工事保証は、対象が違う場合があります。工事が原因の故障は、メーカー保証の対象外になることもあります。製品保証書と工事保証書を確認し、点検結果をもとに相談先を決めましょう。

施工会社が対応してくれない場合はどうしますか?

契約書、見積書、写真、点検結果、連絡記録をそろえ、契約先へ書面で対応を求めます。それでも解決しない場合は、消費者ホットライン188や地域の消費生活センターへ相談してください。必要に応じて、住宅や法律の専門家への相談も検討します。

まとめ

エアコン工事では、追加費用、水漏れ・冷媒漏れ、保証や責任が問題になることがあります。ハウジングエアコンでは、天井や壁の中にある配管と、新しい機種の組み合わせを事前に確認する必要があります。

追加工事は作業前に説明を受ける、水漏れや効きの悪さは写真を残して点検を頼む、保証は製品保証と工事保証を分けて確認する。この3点を覚えておきましょう。

横浜市周辺で天井埋込形、壁埋込形、床置形、マルチエアコンなどの交換を考えている方は、古い機種の型番と、室内機・室外機・点検口・分電盤の写真を用意してください。そのうえで、専門業者へ現地調査と書面による見積もりをご相談ください。

出典・情報引用元

この記事の制作にあたっては以下の公的情報を参考文献としています。

エアコンマーケットキャラクター タロちゃん
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